ビジネスと人文・カルチャーについてのメモ

10/13の「ビジネスと人文・カルチャー」TALK LIVEやその前後で考えたことについてのなぐり書き。
bookpond 2025.10.22
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ちょうど先週末、三宅香帆さんのオールナイトニッポン0がやっていて、さすがにリアルタイムでは聴けなかったけれど、radikoのタイムシフトで聴いた。かつての宇野常寛さんのラジオ語りを彷彿とさせるテンション感、そして何より自分と同い年のトップランナーである三宅さんがオールナイトニッポンのあのテーマソングをバックにお話されているのを聴いて、なんだか感極まってしまった。未だに男性中心な体質も残る文芸や人文の業界で、「文芸評論家」という肩書を引き受けて奮闘する姿には、どうしたって触発されてしまう。「文芸評論家」の新たなモデルをつくろうという気概が活動の各所から伝わってきて、シンプルに勇気づけられる。

さて、そんな三宅さんと、ベンチャーキャピタルのANRIが発行した雑誌『FASTFORWARD』の編集チームをお迎えして開催したTALK LIVEが、去る10/13にあった。テーマは「ビジネスと人文・カルチャー」。一見ニッチなテーマに思えるかもしれないが、今年になって偶然、三宅香帆さんが「これからの批評の読者はビジネスパーソンになる!」と喝破し、ANRIがビジネスと人文・カルチャーの垣根を超えた雑誌をつくった。これはもしかしたらビジネスと人文・カルチャー論の波(?)が来るのかもしれない、ということで、前のめり気味に進めた企画だった。

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